久野マインズタワークリニック管理栄養士の山口です。

第2回栄養コラムは、今、非常に多くなっている脂質異常症についてです。

血液検査における脂質の項目とは

管理栄養士

血液検査で脂質という項目があるのをご存知かと思います。血液中に存在する脂質には種類があります。HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪・・・。脂質は悪者ではなく、正常な体の機能のために一定量必ず必要です。
しかし、必要以上数値が高いと動脈硬化の大きなリスクになります。動脈硬化は症状もなく、静かに何年もかけてゆっくりと血管を蝕んでいき、ある日突然脳卒中や、心筋梗塞などを発症させます。

それぞれの項目の具体的な内容

マインズ先生

1、総コレステロール
総コレステロールとはLDL(悪玉)コレステロールやHDL(善玉)コレステロールを含めたコレステロールの総量です。

2、HDLコレステロール

HDL(善玉)コレステロールは血管壁に付着したコレステロールを肝臓に持ち帰り動脈硬化を防ぐ働きがあります。善玉コレステロールとも呼ばれ、40mg/dl未満になると動脈硬化の危険性が増加します。※喫煙、運動不足、肥満などが原因で低下することがあります

3、中性脂肪

中性脂肪はコレステロールほどではありませんが、動脈硬化の危険因子として重要です。
中性脂肪はエネルギー源として身体に蓄えられますが、その貯蔵は無制限であるため肥満の原因にもなっています

4、LDLコレステロール

LDLコレステロールは血管壁に脂肪を付着させ動脈硬化の進行させます。
狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの原因となります。
悪玉コレステロールと呼ばれており、140mg/dl以上になると動脈硬化が進行すると言われています。

脂質を改善するには、食生活と生活習慣

管理栄養士

1・食生活の改善

「脂肪分の多い食べ物」
卵、生クリーム、肉類、チーズ、バターなど乳製品や動物性脂肪(肉類)の多い食べ物は要注意です。

「おすすめの食べ物」
腸でコレステロールの吸収を抑える食物繊維(野菜、きのこ、豆類)、動脈硬化を防ぐ青背の魚(さば、さんま、いわし)がおすすめ。

油は特にオリーブ油、ベニバナ油、コーン油などに含まれるリノール酸は血液中のコレステロールを抑えます。適度のお酒は善玉コレステロールを増やすという報告がありますが、飲み過ぎると肝臓での中性脂肪の合成を増加させますのでほどほどにしてください。

2・生活習慣の改善

適度な運動はHDL(善玉)コレステロールを増やし、LDL(悪玉)コレステロールを減らします。ウォーキングなどの有酸素運動は脂質代謝のリズムを整えます。ストレスが加わるとホルモンが分泌され血液中の脂質が増えると言われています。
ストレスホルモン軽減は運動がかなり効果的です。運動の趣味などを充実させて気分転換を図るのが良いでしょう。

喫煙は動脈硬化で弱った血管を収縮させるばかりではなく、HDL(善玉)コレステロールを低下させますので、できれば禁煙が望ましいです!!

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